Belgian Beer
世界でただひとつ、ベルギービールの4つの発酵方法を学ぶ
March 2018
ベルギービールには4つの発酵方法がある。日本のビールの99%が含まれる下面発酵、エールビールに代表される上面発酵、ベルギーの伝統的な自然発酵、異なる発酵方法を組合せた複合発酵まで。世界でも4つの発酵方法でビールを造っているのは、なんとベルギーだけ!ベルギービール通を称するなら、この発酵方法もしっかり学んでおこう。
保存版!ビールができるまで
ビールは麦からつくる醸造酒。
ビールの苦味と華やかな香りはホップによるもので、
そこに水・酵母・副原料を使用して造られる。
まずはここで、一般的なビールの造り方をおさらいしよう。
01.
BOTTOM FERMENTATION
下面発酵
下面発酵酵母(ラガー酵母ともいう)を使い、6~15℃の低温で発酵させる醸造法。発酵したあと、ビールの底に酵母が沈殿することからこう呼ばれる。
Taste:すっきり
Type:ピルスナー
Beer:ステラ・アルトワ、ヴェデット・エクストラ ブロンド、プリムス
02.
TOP FERMENTATION
上面発酵
上面発酵酵母(エール酵母ともいう)を使い、15~20℃の高温で発酵させる醸造方法。発酵中に酵母が液面に浮かび上がることからこう呼ばれる。下面発酵よりも発酵期間が短い。
Taste:フルーティー
Type:ホワイト・ビール、ゴールデン・エール、トラピスト・ビール、アビィ・ビール、セゾン・ビール
Beer:デュベル、シメイ、サンフーヤン セゾン
03.
SPONTANEOUS FERMENTATION
自然発酵
培養した酵母を使わず、空気中の野生酵母を利用して自然発酵させる醸造法。
Taste:強い酸味
Type:ランビック・ビール
Beer:カンティヨン・グーズ、オードグーズ ティルカン
04.
MIXED FERMENTATION
複合発酵
様々な酵母や微生物、発酵方法を組み合わせた醸造法。多くは上面発酵ビールをオーク樽に1年半以上寝かせて乳酸発酵させた後、若い上面発酵ビールを加えて造られる。
Taste:複雑な味わい
Type:レッド・ビール
Beer:ドゥシャス・デ・ブルゴーニュ、ローデンバッハ・クラシック