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【特集】フライドポテトへの愛の叫び:黄金色“フリッツ”の誘惑
April 2024
4月となり、心地よい春の陽気が広がる中、ベルギービールウィークエンド(BBW)2024の開催が間近に迫っている。2010年から始まったBBWは、ベルギーのビール文化を日本全国に広めてきた。そして、今年は「Lutosa」が提供する熱々でホクホクの人気フライドポテト「フリッツ」とともに、BBWが15年目を迎えることに誇らしく思う。この度はBBWの相棒「Lutosa」と共に、“本物のポテト愛”について、アツ〜い想いをお届けしよう。
親愛なるベルギービールウィークエンド(BBW)ファンの皆様へ
いつもBBWにおいて、本場ベルギーのフライドポテト「フリッツ」をお召し上がりいただき、心より感謝申し上げます。
Lutosa社は、ポテトにおける専門知識において長けた企業でございます。そのため、弊社はBBWと協力して、ベルギーの食文化の素晴らしさを日本全国に広めるべく力を合わせて参りました。
BBWにてフリッツを提供することが、私たちにとっていかに誇りであるかを、BBWファンの皆様にぜひご理解いただきたいと考えております。
ベルギーの味を一緒に祝うための準備は整っておりますでしょうか。
美味しいポテト、多彩なベルギービール、そして活気に満ちたベルギーのスピリットと共に、乾杯いたしましょう。ーLutosa Japan
ベルギーとポテトの関係性
01.
ポテトは救世主
History of the potato in Belgium
16世紀に南米アンデス地域から導入されたポテトは、18世紀のヨーロッパ飢饉時において救世主となった。ベルギーも50年間で3度の飢饉に見舞われ、収穫不良や天候不順、戦乱による交通の混乱などが原因であった。ポテトの耐干ばつ性や高収量は、ベルギーの人々にとって命綱となり、食料不足を緩和することができた。
02.
“フレンチ”フライ発祥の地はベルギー
History of the French Fry
“フレンチ”フライの正確な起源については未だ議論の的。例えば、16世紀のスペインの修道女が十字架を模したポテトを揚げたり、18世紀にパリの橋で小さな屋台が販売したりといった説もある。しかし、重要なのは、ベルギーの歴史家が1781年の手稿でベルギーが発祥であり、メーズ川の住民が魚の形にポテトを切って揚げたことが記されている。この調理方法は100年以上も続いていた。つまり、ベルギーは本当の意味で”フレンチ”フライの発祥の地と言える。
03.
もう“フレンチ”フライとは呼ばないで
Why are they called French Fries
“フレンチ”フライと呼ばれる由来についてはっきりした言い伝えはない。フライドポテトの切り方を示すフランス語の「フレンチング」という説もあるが、最近の有力な説では、第一次世界大戦中にアメリカ人兵士がフランス語を話すベルギー人を「フランス人」だと誤解し、後にアメリカに戻り“フレンチフライ”の名前でポテトを揚げた商品を販売し、それが世界中に広まった、という話。本来ならば“ベルジャン”フライと呼ばれるはずだったのに….
04.
本物は「フリッツ」と呼ぶ
What makes Belgian Fries really Belgian
典型的なベルギーのフライドポテトは、「フリッツ」と呼ばれ、約1センチほどの太さで幅広い形状をしている。太いフリッツはポテトの風味をしっかりと感じられ、脂肪の吸収も抑えられる。重要なのは、動物性油脂を使用し、2度揚げすることだ。まず、低温でポテトをホクホクと調理し、少し冷ましてから高温で再度揚げることで、外側をサクサクとした黄金色に仕上げることができる。これぞ、本物の「フリッツ」!
05.
本物の「フリッツ」を体験せよ
What makes Belgian Fries even more Belgian
フリッツは揚げたての状態でお客様に提供される。もちろん、2度揚げした熱々かつホクホクのフリッツだ。ベルギーでは、人々が熱いフリッツを食べる際に火傷しないように、古い新聞紙や紙で作られたペーパーコーンに入れて提供する。また、たっぷりのマヨネーズが必要。そう、ケチャップではなく、デフォルトはマヨネーズ!BBWではLutosa社のコーン型容器で提供され、さらにたっぷりのマヨネーズをかけて食べれば、本物の「フリッツ」体験が叶う。
FRITKOT(フリットコット) へようこそ!
街角にある小さな屋台でフリッツを購入するのは伝統的なスタイル。このような屋台を「FRITKOT(フリットコット)」と呼ぶ。フリットはフライドポテト「フリッツ」のことを指し、コットは小屋を意味し、言い換えればフライドポテトの屋台。ベルギーの人々の情熱により、ついに2014年1月にユネスコ無形文化遺産として登録された。
新鮮なポテトと煙る油の香りが漂い、通りすがりの人々を引き寄せる。フリットコットは社交の場としても機能している。友人たちとのフリッツ休憩、昼休み中の学生、仕事終わりに軽食を求める労働者など、フリットコットは愛に満ちた憩いの場。それは単なるファーストフードの店ではなく、文化の基盤となっている。
もちろん、BBWでも2010年の初開催からずっと「フリットコット」は会場内に登場し、Lutosa社の提供するポテトを使ったフリッツはBBWの定番メニューとして根付いている。
フリットコットはベルギー特有の現象
History of the Fritkot
愛すべきフリットコットの物語は、賑やかなブリュッセルの市場から始まった。1844年にベルギー全土の市場に広まり、その地位を確立。1850年代には市場外にも広がり、移動式や常設型のフリットコットが登場した。また、この頃からレストランでもフリッツがメイン料理の付け合わせとして登場し、ベルギー料理の地位をさらに確立した。20世紀に入ると、フリットコットは本格的に人気を博し、第一次世界大戦後にはランドマークや公共スペースの近くにも登場し、さらにフリッツの人気が増した。
今日、ベルギーではおよそ5,000件のフリットコットが存在すると推定されている。ベルギー人の1/4が週に一度フリッツを食べ、半数以上が少なくとも月に一度はフリッツを食べている。フリットコットは、近隣の国々には見られない、ベルギー特有の現象と言っても過言ではない。
愛すべき醜いフリットコット
Our ugly national treasure
かつて第一次世界大戦後には至る所にフリットコットが点在し、多くの人々に愛されてきた。しかし都市開発が進むと店舗はみるみる減少、いくつかの地域から姿を消してしまった。ベルギーの街や都市の風景にそぐわない、醜い目障りな店として判断されたためだ。
日本では最近、お洒落なクラフトビール専門店やクラフトコーヒー店などが増えているが、ベルギーのフリットコットはお世辞にもお洒落とは言えない。今にも壊れそうな手作りの小屋や安物の家具で組み立てられた小屋など、建築賞を受賞する可能性はほぼない外観をしている。
実際、ベルギーには都市計画の混乱や欠如を風刺する言葉「世界で最も醜い国」という表現がある。このような外観を持つフリットコットは、ベルギーの本質を反映していると言えよう。その姿はまさに、ベルギーがシュルレアリスムを体現した結果の一つかもしれない。
ダサくても、カッコ悪くても、FRITKOT(フリットコット)はこのスタイルで貫いていくべきであり、このままで結構。何も間違っていなかったと証明してくれたのは、紛れもなく2014年にユネスコ無形文化遺産に認定されたこと。どんなことでも、強い信念を持ち続ければ、人生を何とか乗り越えることができる、そんな風に感じられてならない。
LUTOSA(ルトサ社)
ルトサは、約45年以上前にベルギーのファンデンブローク家によって設立された会社であり、フライドポテト業界のエキスパートとして、国際的に事業を展開しております。食卓からカフェ、ストリートフードから最高級レストランに至るまで、幅広い業務提携を行っております。黄金色のフリッツ、クリーミーなマッシュポテト、カリカリのハッシュドポテトなど、お客様が提供される食事を特別なものにするため、高品質で冷凍・冷蔵が可能なポテト製品を提供しております。
ここまでご拝読いただき、ベルギーのポテトに興味を持っていただき、誠にありがとうございます。
弊社は、世界中の流通業者やお客様との強力なパートナーシップに基づき、情熱、ノウハウ、誇り高いベルギー精神を活かして、さまざまな市場に最適なソリューションを提供しております。
私たちは、世界中の方々においしいポテトの体験を提供したいと考えております。ベルギービールウィークエンドでは、それが実現できる、またとないチャンスです。
お好みのベルギービールを片手に、私たちのポテトを使用したフリッツをぜひお楽しみください。ーLutosa Japan
ベルギービールウィークエンド全会場では、揚げたてのフリッツを提供。お好みのビールと共に、本場さながらのフリッツをご堪能あれ。くれぐれもヤケドにはご注意を!